2章・始業式前日

俺の名前は柏木稜。
明日からはとうとう学校。今日は春休み最終日。明日からは2年生。
今日はやることがない・・・。
何をしたらいいんだ?
明日の用意はとっくに終わってる。
「まだ3時か・・・」
今日の晩飯まではまだ3時間以上もある。
晩飯さえおわればあっという間なのに・・・。明日のいるもので最終確認でもするか。
「えっと・・・筆記用具と、シューズと・・・こんなもんだな」
・・・これだけやってもまだ10分しかたってねぇや。散歩にでも行こうかな。
俺が玄関で靴紐を結び始めたときだった。台所から母さんの呼ぶ声がした。
「ちょっと稜!外出するなら帰りにでもお豆腐買ってきてくれない?」
「えぇ〜」
「いいじゃない。どうせ暇なんでしょう?」
「・・・わぁったよ。」
「じゃぁ、お願いね」
そう言われて俺は家を出た。

正直言って外に出てもやることなんか無いものだ。
川沿いを歩いてみると心地よい風が体にあたる。
川岸で遊ぶ子供たちが1つのボールにわらわらとあつまっていた。
もうすぐ家に帰ろうかな・・・あっ、買い物・・・。
俺は急いで近くの店に豆腐を買いに行った。

・・・「ただいま〜」
「ちゃんとお豆腐買ってきてくれた?」
「はい、これ」
俺は豆腐とレシートを渡した。
「え〜っと、128円ね。はい」
俺は自分の小遣いから出したということで母さんから払った分のお金をもらった。
そうそうこうしている間に時間は5時50分。もうすぐ晩飯だった。
今日もほとんど終わりか・・・。
その後は晩飯を食って風呂に入って、ごくごく普通の生活をしていた。

寝る直前だった。
(やっと・・・見つけた!!)
「くっ!・・・あ、頭が・・・いてぇ・・・もう寝たほうが・・・いいかもな・・・」
頭の痛みがひどく寝られる状況ではないが寝たほうが良いと思いそのまま寝た。
夢の中では不思議な声が俺を呼んでいた。

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